【会社に依存しすぎ】自分の未来を会社に売らないために

今の仕事を続けていても大丈夫かな。それなりに成果を挙げているのに給与はあまり上がらないし。

将来のことを考えると他の会社へ転職したほうがいいかなぁ。

だけど他の会社で務まるかもわからないし、特に目指している仕事もない。

今のまま、もっと頑張るしかないか。

こんなボンヤリとした将来への不安が、頭の片隅に居座っている人も多いのではないでしょうか。

このような人は、自分のキャリアプランを会社任せにしています。
言い換えると、将来自分がどのような人材になりたいのか、どのようなポジションに就きたいのかという目標を決めて、それに向けてどのような行動をするか、という計画を自分で考えずに、会社の流れに任せています。

「そこまでみんな考えてるの?!」と思ったあなた。

大丈夫です。多くの人はそこまで考えていません。

考えている人でも、上司など上の人達を見て、「自分はこのような出世コースをたどりたいな」と考える人が多いように感じます。
社外を見渡して、あるいは別業界まで見渡してキャリアを考える人は少ないでしょう。

会社によっては、社員へ教育をしてスキルアップ、キャリアアップを推してくれるので問題ないと思う人もいるかも知れませんが、それは会社が発展するために行っているものです。
社員一人ひとりに合わせたキャリアプランまで考えているわけではありません。

これは会社が冷たいとか悪いとかではなく、会社は会社の発展を優先して考えるものです。
自分のキャリアプランまで会社に期待するのはおこがましいと考えたほうが良いでしょう。

ですが、キャリアプランを考えると言っても、どこから手を付けてよいかわかりませんよね。
あまり複雑に考えず、将来にわたり収入を上げ続けるためには、どうすればよいか考えていきましょう。

まずは理想の自分を想像します。

理想の自分を想像する

収入を上げ続けるために、年齢に関係なくいつまでも必要とされる人材であり続けたいものです。

理想の自分

いつでも周りから必要とされ、何歳になっても転職出来るようになる。

このようになるために、普段から努力をしていると思います。

ですが、その前に自分の置かれている環境を見直すことから始めましょう。

そこで、次を目標にします。

目標

需要の高い業界に入り、希少性の高い職種に就く

いきなり言葉が難しくなりましたね。順に解説します。

「需要の高い業界に入る」とは、

これからも伸び続ける、儲かっている業界の企業に転職する、という意味です。

例えば、同じ経理の仕事を行っている人でも、儲かっている企業とそうでない企業では給与が違います。

IT業界など需要の高い(仕事の多い)業界に入れれば、相対的に給与が上がります。
※必ずしも需要の高い業界が給与が高いわけではなりませんが、概ね高くなると考えてよいです。
また、人材の需要も高いので転職がしやすくなります。

極端な言い方をすると、人間の能力なんてそれほど変わりません。ですが環境により収入は大きく変わります。
それならより良い環境(業界)に身を置いておくほうが、断然お得です。

「希少性の高い職種に就く」とは、

誰もが簡単になれるわけではない特殊な技術や、資格が必要な仕事に就く、という意味です。

マニュアルに従えば誰でも出来るような仕事は希少性がないので、どうしても給与が安くなりがちです。

エンジニア、マネージメントなど技術の習得に時間がかかり、人の能力に依存する職種が求められます。

人によっては、もっとアレンジを効かせたものになるかも知れませんが、今回はこの目標とします。

目標を決めたところで、次にこの目標にたどり着くまでの戦略(道筋)を考えていきます。
考えるにしても、現状がわかっていないと先に進めませんので、次のことを調べます。

  • 成長している業界、職種は?
  • 自分の会社が今後も成長を続けるか?
  • 自分の市場価値はどの程度か?

ここまで調べたところで、自分に合った目標までの道筋を見つけます。

難しそうに見えますが、新たな発見も多く、きっと面白いはずです。

順に解説していきます。

成長している業界、職種は?

会社の中という狭い枠で見ると、人事評価基準と個人の成果により報酬(年収)が決まります。

ですが、会社の枠を超えてみると、業界と職種により、おおよその年収が決まってきます。

市場の需要が高い業界(つまり儲かっている業界)にいたほうが、収入面でもスキルアップ面でも将来的にお得です。

そのため、どの業界に属しているかは重要なポイントです。

  • まずは自分の会社の業界が、今後成長するのか、横ばいなのか、低迷に向かうのかを動向を調べます。(今の会社に残り続けてよいのか、判断材料のひとつになります)
  • 次に、今成長している業界、今後成長すると予想される業界について把握します。その中で興味のある業界をピックアップしてください。これが転職先の候補の業界になります。
    そしてどのような職種が求められているのかも、合わせて把握します。

業界の調べ方

業界動向サーチを活用する

業界動向サーチ

このサイトでは、業界毎の動向や今後の見通しなどが載っています。

様々な情報が載っていますが、特に次の情報に注目してください。

注目情報

成長業界成長が続いている業界がピックアップされています。(特に注目。転職先業界の候補として)
業界天気図業界ごとに、好調なのか低迷なのかを "天気" で表現されています。
全業界を見渡せるので、好調な(相対的に儲かっている)業界がひと目でわかります。
業界毎の動向業界ごとに動向や現状、課題や今後の見通しなどの情報がまとめられています。
業界毎の平均年収業界ごとに上場企業の平均年収が載っています。
(未上場は含まれていないため、業界内の実態より高めになります)

 

これだけでは、調べ方がいまいち わからないときは、下の記事に詳しく説明しています。参考にしてください。

【転職先の選び方】失敗しない業界選びとオススメ業界

2022/12/29

今まで以上に仕事で成果あげて収入アップを狙うのはもちろん大事ですが、時には視野を広げてみるのも大事です。 会社の中という ...

 

自分の会社が今後も成長を続けるか?

現在勤めている会社は、将来的に成長を続けるのか、この会社に残っていてもビジネスパーソンとして成長できるのかを測ります。

次の項目でチェックしてください。
OKかNGの2択では測りづらく、グラデーションがあると思いますが、全項目とも おおむね良好ならOKです。

会社の成長

  • 需要のある業界にいるか?
    業界動向サーチで自社の業界を調べたと思います。
    今後も好調な見通しなら良いのですが、低迷するのでしたら、マイナスポイントです。
  • 変化する企業風土はあるか?
    主力の事業に注力するだけではなく、時代の変化に合わせて新たな設備投資、新たな事業の模索を行っていればOKです。
  • 年功序列の評価制度となっていないか?
    いまだに年功序列の制度から抜け出せない会社は、重い足かせを付けながら走っています。
    度合いにもよりますが、年功序列が色濃く残っているのは大きなマイナスポイントです。
      

社員の成長

  • 自分が成長する環境は整っているか?
    ・会社が教育を積極的に行っているか
    ・今の仕事環境、教育環境で、市場価値が上がるか
    (今の会社でしか通用しないスキルでは市場価値が向上しないので注意)

自分の市場価値はどの程度か?

現在の経験、スキル

これまでの経験、スキルを整理します。

転職する場合、これまでの経験や現在の年齢により転職成功の合否が変わってきます。
できるだけ、現在の職種を活かせる転職、同業界の中での転職の方が有利ですので、自分の武器を整理してみてください。

自分の武器の整理がつかない、または別の業界、別の職種へ転職できるか気になる人は、次の記事も参考にしてください。

別業界、別職種に転職しても大丈夫?数値で見える化!

2022/12/29

今の自分はビジネスパーソンとして、どのくらいの価値があるのかわからない。転職できるかもわからなくてモヤモヤしている人もい ...

 

色々わかったところで、これからの筋道を立てる

業界の現状がわかり、自社のポジションも大体わかりましたね。

では、次のポイントをチェックしてください。

  • 業界を調べた結果、自分の業界は今後も成長しそう
  • 自分の職種は、今後も需要がありそう
  • 今の会社は、これから成長すると期待できる

もし、この3つの条件が全て当てはまるなら、今の会社で頑張り続けるのが良いでしょう。
※全て100点で当てはまることは難しいので、平均で80点取れていれば合格点です。

現状、良い環境で働けているのでしたら、転職を考える必要はありません。
定期的に業界と会社の動向のチェックは続けて、雲行きが変わってきたら、その時にまた考えましょう。
年齢に見合ったスキルを磨き続ければ、状況が変わっても特に慌てることにはなりませんので。

ですが、それ以外の場合、

これまで調べた結果から、将来の不安が拭えなければ、成長する業界に目星を付けて、転職を考えましょう。

将来にわたり市場価値を上げ続けるための道筋を考えていきます。

 

目標までの道筋のたて方

目標は、

目標

需要の高い業界に入り、希少性の高い職種に就く

です。

現状の環境により、筋道のたて方が人それぞれ違いますので、次の例で考えていきます。

Case1

現在、アパレル業界で営業5年目。
これから半導体業界の営業マネージャを目指す場合

業界を変えて、職種は変えないケースです。(別業界、同職種の転職)

まずは現在の営業という職種を活かして別業界へ転職し、そこで実績を積み、マネージャになります。
転職先の環境にもよりますが、マネージャとして更に上のハイクラス転職も狙います。

大まかには次の流れです。

  • 現在のアパレル業界から、半導体業界の営業として転職をする。(28歳)
  • 半導体業界の営業職で実績を積む。
  • 半導体業界の営業のマネージャ職に就く。(33歳)
  • 更により良い環境を求めて、半導体業界の別企業へ、マネージャ職で転職をする。(35歳)

Case2

現在、食品メーカーの営業職4年目。
これから商社のマーケターを目指す場合

業界と職種を変えるケースです。(別業界、別業種の転職)

人により道筋は違いますが、業界と職種を両方同時に変わる転職は難しいので、まずはどちらか一方を変えることをおすすめします。

大まかには次の流れです。

  • 現在の食品メーカーの営業から、マーケティング部門への異動願いを出す。
    受理されなければ、食品メーカーへ マーケティング希望で転職する。(26歳)
  • 食品メーカーのマーケターとしての実績を積む。
  • マーケターの実績を武器に、商社へ転職する。(31歳)
  • 商社のマーケティングのマネージャ職に就く(37歳)

 

このように今の会社に依存することなく、自分でゴールを見据えた道筋を考えていくことが、将来の自分のためになります。

転職活動

転職活動の方法は色々あります。

  • 企業サイトの求人募集
  • 転職サイト
  • 転職エージェント

転職活動をサポートしてくれる転職エージェントがおすすめです。

次回の記事では、転職エージェントに登録する前に、エージェントを利用する上での心構えと注意事項を解説します。

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